2010'02.21.Sun
サイトを再開して以来、たくさんの方からお祝いのお言葉を頂いております・・・!
本当に有難うございます、放置しっぱなしのアンケートにもお答えいただきまして。日々の励みにさせていただいています。
現在、アンケートによりますと、Dグレの連載を読みにいらしてくださっている方が一番多いようです。SQで連載中の本編も気になるところですしね! なんだか神田は日本語とか話せなそうなんですけども、まあそこらあたりは目を瞑っていただければなー・・・とか、お、思っています(汗)
以下、夢絵にちなんだ小話とか。名前変換なしです。
「―――あ。神田君」
前を行く見覚えのある背中に駆け寄る。服装、進む方向を見るに目的は自分と同じなのだろう。いつかは見上げずとも同じ高さにあった相手の顔を見上げると、ちらりと向けられた視線と合わさった。微笑みかける前に、すぐ逸らされてしまったけれど。
「神田君、これから修錬場に?」
「見て分かんねぇのか」
相変わらずの返答に苦笑を浮かべ、そのまま隣に並ぶ。
「・・・なんだ」
「私も、鍛錬に行くから。―――久しぶりに手合わせしてもらっても、いい?」
やはり顔は背けたまま、好きにしろ、という答えが返った。それを聞いて、小さく笑う。
初めの頃はこの無愛想さにびくびくして話しかけることを躊躇ったりもしたけれど、そんな必要はどこにもないのだと今は知っている。確かに愛想は悪いけれど、彼はちゃんと話に耳を傾けてくれるし、さりげなく気にかけてくれるし、根は優しいのだ。・・・口に出すと睨まれてしまうので、言わないけれど。
「ニヤニヤしてんじゃねぇよ」
「し、してないよ」
否定しつつも、頬の緩みを自覚して気を引き締めなおす。鍛錬であっても神田は決して手を抜かない。今から精神統一 ―――といかずとも、心しておかなければ大怪我もしかねないだろう。なにかと心配をかけっぱなしの婦長に世話になることのないよう、それだけは気をつけなければ。
よし、と気合を入れたところで、唐突に頭に重さが加わった。
「わ、」
「よう、姫にユウ! 仲良く鍛錬かー?」
振り払おうとするが、ぐしゃぐしゃと頭を撫で回す手は止まらない。
「ラ、ラビ、ちょっ・・・」
「姫の頭は撫で心地がいいさー」
「もう、ラビったら。困ってるでしょう?」
諌めつつも笑いを含んだ声に、何とかラビの手をどけて振り返ると彼の隣にはリナリーがいた。私たちも鍛錬に来たの、と微笑む彼女に釣られて笑うと、ラビがまた頭を撫で回しだす。まるで子ども扱いのそれに、私の方が年上の筈なのに、と少し不貞腐れたところで神田の姿がないことに気付いた。既に随分先の方へ行ってしまっている。
「ユウは相変わらず愛想がないさ。―――おーい、ユウ!」
「ファーストネームで呼ぶんじゃねえ」
振り返った神田の睨みを物ともせず駆け寄るラビを追い、リナリーと歩いていく。ぐるりと皆の顔を見回したラビが笑った。
「丁度いいさ、ユウ。この4人で勝ち抜き戦しねえ?」
「あ? なんでそんな面倒くせーことしなきゃなんねえんだよ」
「いーじゃんか。な、姫、リナリー」
リナリーと顔を見合わせ、頷くと、神田がこれ見よがしに舌打った。てめーらで勝手にやってろ、と。
「組み手でいいさ? 武器有りだとユウが加減きかなそうだし」
「うん」
「私もいいわ」
「だから、俺が入ること前提で話を進めてんじゃねえよ」
知るか、と3人から離れようとする神田を捕まえて肩を組んだラビが、まあまあと宥めるように笑う。
不機嫌さを隠そうともしない相手にも怯まない彼は、場所取りに勤しむ残りの2人を見ながらこう言った。
「いやー、姫との秘密特訓の邪魔しちまって悪かったさ」
「斬るぞてめぇ」
「じょ、冗談さ。―――ま、たまにはいいだろ?」
「だからよくねぇっつってんだろ。・・・いや」
ふと眉間の皺を解いた神田が、やってもいい、と頷く。もう暫く渋られるかと思っていたラビは、拍子抜けして目を丸くした。軽く準備運動を始めてヤル気を見せる神田に釣られ、自分も体を伸ばす。どうして行き成り乗ってきたのか気になるが、まあいい。
「じゃ、最初は姫とユウでいいさ? 元々は2人がやる予定だったんだし」
「誰からでも構わねぇよ。―――俺が勝ち抜いたら、向こう一年、俺の分の報告書はてめぇに書いてもらうからな」
「はっ!?」
聞き捨てならない一言を残し、神田は既に戦闘準備に入っている。
「怪我しないように気をつけてね。神田、容赦ないから」
「うん、有難う、リナリー。でも大丈夫、組み手なら師匠ともやってたし」
「・・・元帥と? えっと、大丈夫だった?」
「え、う、うん。・・・あの、師匠も年がら年中セクハラしてるわけじゃないから・・・」
自分の師匠の認識は、やはり教団内でもそんなものらしい。まあ仕方のないことだとは思いつつ、ちょっと情けなくて苦笑が浮かんだ。
「ちょ、なにさその罰ゲーム、しかも俺確定!? ビリの人とかじゃなく!?」
「てめぇが誘ったんだろーが。当然だ」
「神田君? あの、罰ゲームって、」
「気にするな。さっさとやるぞ」
「ひ、姫! 俺のためにもユウに勝ってくれさ! 一年とかマジ無理だから・・・!」
なにやら必死なラビの応援を受けつつ頑張るも、やはりというか神田には敵わず。死に物狂いで勝ち抜いていったラビと神田の決勝はヒートアップしすぎて長引き、リナリーと一緒に夕食を食べに食堂へ行ってしまったので勝敗は彼らしか知らない。・・・が、その後しばらく、何故か神田の任務後にも疲れた顔をするラビが、教団内で目撃されるのだった。
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予想外に長くなった上に、尻切れトンボですみませんorz
でもまあ、書いている分には楽しかったです。早く連載でも、こんな風にほのぼの出来たらいいなぁ・・・と思いつつ、まだまだ先は長い予感。
この4人は、こんな感じに和気藹々で。今(24話)より若干神田に懐きつつ、リナリーとほのぼのしつつ、ラビにからかわれる、という。
あ、ラビの「姫」呼びについてはおいおい明らかにしていくつもりですが、もしかすると別呼びに変更されるかもしれません。・・・打ってて若干、私が恥ずかしかったので(笑)
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ゲーム
自己紹介:
関東圏在住の看護学生。
好きなものはゲーム(特にRPG,SRPG)、漫画(ジャンプ系)、映画(邦画より洋画)。オヤジ好きで声フェチ。
最近は悟りを開き、趣味をオープンにしてます。
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