どうも、犬養毅首相の命日?に誕生日を迎えたモノクロです!
友人からバースデーメールや素敵プレゼント他、爆笑必至のお手紙に上記写真のようなネタ的入浴剤をいただきました。本当にありがとう!
いやはや、時の流れはまことに早いものであります。光陰矢のごとしと申しますが、あっという間に私ももうこんな年。大学生活も二年目に入ったし、前回の更新からもう二ヶ月半が過ぎました。早いものだなぁ…! …いや、…すみません…。
さて。
かねてから更新しますしますと言っていたLunisolarなのですが、実のところもう書き終えてはいるのです。が、ちょっと現在、デスクトップの方を立ち上げられる状況でなく…! UPにはもうしばらく時間をいただきます。 金曜に試験があるもので、更新は多分その後になってしまうと思われ…。
私自身、早いとこ更新したくて待ち切れず、冒頭部分を以下のリンクに載せちゃったりしました。読んでやるわ屑が!という有難い方はどうぞ。
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「これは、親善大使殿。ご息災のようで何よりです」
優雅な談笑によって作られた上品な喧騒の中、聞き覚えのある声にルークは振り返る。
懐かしい顔だった。見慣れた軍服ではないが、どこか胡散臭い笑みを貼り付けた顔は見間違えようもない。
「ジェイド? お前も来てたのか…」
「久しぶりだというのに、ご挨拶ですね。招待をいただいたから顔を出させていただんですが」
肩をすくめて見せたジェイドの返答に、ルークは少なからず驚いて目を瞠る。いや、彼がこの場にいるからには当然そうなのだが―――いくら招待を受けたとはいえ、ジェイドがこんな場に顔を出すというのが意外なことに思えてならなかった。
まあ、なにか自分のあずかり知らないところで姉と絆を深めていたのかもしれない。…そう思うと、少なからずムッとはするが、自分が口を出すようなことではないだろう。ルークは一つ息を吐き、思考を切り離した。
「お前が軍服以外着てるってのも、なんか笑えるな」
「ヘソ出しルックでない貴方も中々ですよ」
相変わらず口が減らない。頬を引きつらせるルークだったが、実の所、ほっとしていた。
―――大丈夫だ、ジェイドも変わらない。
針の筵に座るかのようだった心が、少しだけ和らいだ気がした。
「アニスとティアには会いましたか?」
「ああ、さっきな。ティアはなんか話あるとかって父上んとこ。で、アニスは金持ち物色するって言って歩き回ってるよ」
肩をすくめたルークに、ジェイドは笑った。
「そうですか。―――しかし、こう言っては失礼に当たるかもしれませんが…意外と質素ですね」
「…本当に歯に衣を着せない方ですわね」
呆れというか、寧ろ感心したようにそう呟いた幼馴染を振り返り、ルークは全くだと苦笑した。
「お姉様は必要以上に華美なことを嫌いますの。だから例年、このように内々でパーティを行われますのよ」
「出席したいってヤツは結構いるらしいんだけどな。…父上が選定してるらしいぜ」
二人の説明に、ジェイドはなるほどと頷いた。まあ、やはり貴族が設ける祝いの席らしく、来賓の数はそれなりで並ぶ食事も豪華なものではあるのだ。質素というのは、あくまでも王位継承権を持つファブレ公爵令嬢の祝いの席として考えれば、の話なだけで。
「まあ、誕生祝にかこつけて近づこうとする輩は山のようにいるでしょうしねぇ。妥当な対処と言えるかもしれません」
―――イフリートリデーカン・28の日。今日ジェイドがこの場にいるのは、ファブレ公クリムゾンの息女の生誕日を祝う席に呼ばれたためである。
とはいえ、アブソーブゲートでの決戦を終え、グランコクマに戻ったジェイドは留守中溜まった仕事の処理に追われている。正直、初めは申し訳ないが辞退しようと思っていたのだ。
しかし、その考えを曲げて遥々バチカルまで赴いた理由は、言うなれば―――彼女の顔を立てるため、だろうか。
「…今日は、貴方お一人でいらしたの?」
しかしこれでまた仕事が溜まるな、と少し憂鬱な気分になりかけたジェイドの耳に、呟くようなナタリアの声が届いた。
彼女の視線はジェイドの後ろや周囲を彷徨い、誰かを捜している。その誰かが誰なのか分からない筈もなかったが、ジェイドはあえて気付かないことにした。
「ええ。ここへは仕事ではなくプライベートで来ているつもりですし、ぞろぞろと部下を引き連れて来るなんて無粋でしょう?」
「………」
彼女は何か言いたげに唇を開いたが、結局、言葉は音にならなかった。
そのままジェイドは、しばらくかつての旅の仲間と談笑する。…と言えば聞こえはいいが、実際交わされているのは、常のように皮肉や際どいジョークが織り込まれた、上品さには欠ける内容ものであった。
それぞれ会話に興じていた貴族達も、この一角の空気の違いに気付いてか、それとも面子の奇異さに気付いてか、次第に声を潜めてこちらを窺いだす。
潮時か。ジェイドは不自然でない程度に話を切り、ぐるりとあたりを見回した。
「…それで、当のご本人はどこにおられるのでしょう?」
「え? ―――ジェイド、貴方まさか、まだお姉様にご挨拶なさっていないんですの?」
「ええ、まあ」
いけしゃあしゃあと答えたジェイドに、ナタリアが呆気に取られた顔をする。
「…いくら俺でも、それがマナー違反だってことは分かるぞ」
「まあ、私一人顔を出さなかった所でお気になされないでしょうが…一応、ご挨拶に伺った方がいいですかね」
「お前…」
当然でしょう、とナタリアが眉を吊り上げた。肩をすくめて彼女の怒りを受け流しながら、ジェイドは二人に気づかれぬよう改めて周囲に意識をめぐらせる。貴族達の向ける好奇の視線、ジェイドがマルクトの人間であると気付いた者たちの警戒と嫌悪の視線、そして―――彼に向けられる、また違った類の視線。
なるほど、推測してはいたが、これは想像以上かもしれない。
彼女を捜すふりをして再び首をめぐらせると、視線が散った。あからさま過ぎて笑えたが、その侮蔑を孕んだ笑みは誰に気付かれることもなく眼鏡の奥に消えていく。
改めて彼女の居所を問えば、ルークから答えが返った。少し前に、中庭へ行くのを見たという。
「客と一緒だったぜ。…どっかで見たことある気がするんだけど、思い出せないんだよな…あのおっさん」
「言葉が悪いですわよ、ルーク。―――ともかく、この後必ずお姉様にご挨拶なさい。いいですわね」
かしこまりました、とおどけた礼をして見せるとナタリアの柳眉がまた釣りあがる。が、最早なにを言っても無駄と思ったのか、彼女は息を吐いただけだった。
公爵に挨拶をしたいから付き添ってくださらない、いやお前一人で行けよ、というやり取りをしながら二人が行く姿を見送り、ジェイドは苦笑を浮かべる。
「…本当に、私が祝辞を述べるためだけにこんな場に顔を出すとでも思ったんですかねぇ」
ゆっくりと歩みだすジェイドには、依然心地のよくない視線が張り付いていたが、さほど気になりはしなかった。
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…こ、こんな感じで。
この話、実のところガイラルディアさんがまるで出ないのですが、なんだか長めです。
多分21日かそころらには更新すると思いますので、今しばしお待ちを!
好きなものはゲーム(特にRPG,SRPG)、漫画(ジャンプ系)、映画(邦画より洋画)。オヤジ好きで声フェチ。
最近は悟りを開き、趣味をオープンにしてます。